2017年10月02日

平成29年度公開講座 第7回堺市

「BOST Science Café」今年度最終回を迎えました。
「学びの秋」真っ盛りのこの日、大阪府堺市の会場に、90人のみなさまにご参加いただきました。

今回のメニューです。

○遺伝子工学科 山縣一夫准教授
「受精卵をよく見て不妊を知る」

今年の8月から、山縣先生は文部科学省の学術調査官(科学研究費補助金担当)にも取り組まれています。研究に必要な費用に私たち国民の税金が使われていて、それを適切に、またよりよい研究に生かせるようにと考えていらっしゃいます。また、業界内でも注目される近畿大学の主な研究なども紹介していただきました。
山縣先生の研究は、卵子の質の評価。受精卵(胚)を三次元的に観察できる「ライブセルイメージング」技術を開発、成果などをお話いただきました。


○医用工学科 山本衛准教授
「骨と関節のお話−生体組織の損傷とその修復−」

山本先生は、医療で役立つものづくりをされています。なかでも「人工関節」といって、変形性関節症の治療のひとつ「人工関節置換術」で使われる、人工股関節、人工膝関節についてお話いただきました。実物も見せていただき、形や重み、大きさなどをしっかりと体感できました。高齢で、スポーツによって、原因はさまざまですが、骨折や腱、靭帯を損傷して、修復ができない場合でも、人工関節を用いることで、また歩けるようになったり、日常生活が送れるようになればいいですよね。また先生は「犬の人工関節」も研究中だそうですよ。


今回ご参加いただいた方の中には、堺で開かれる時は毎回来ている、という方もいらっしゃいました。
「三回目です」という女性は「山縣先生の研究は、体の中でどんなことが起こっているのかがよくわかりました。不妊の改善に役立ってほしいです」と話していました。
なんと、生物理工学部の学生も参加していました。「私は遺伝子工学科なので、医用工学科の話はいつも研究している内容と違って、興味があったので来ました。初めてで面白かったです」とのことでした。熱心な学生さんですね!

今年度の公開講座はこれで終了です。たくさんの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
来年度につきましては、決まり次第ホームページなどで紹介します。
公開講座は終了しましたが、10月22日には、海南市の近畿大学先端技術総合研究所で公開シンポジウムがあります。公開講座と研究所見学会を予定しています。
また、10月28日、29日には、紀の川市の生物理工学部キャンパスで、学部のお祭り「きのくに祭」が開催されます。模擬店やフリーマーケット、サークルの演奏など賑やかですよ〜!
どうぞお越しくださいね。
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2017年09月04日

平成29年度公開講座 第5回紀の川市 共催:紀の川市市民講座

残暑きびしいですね。「BOST Science Café」今回は、生物理工学部での開催でした。
この日行われたオープンキャンパスと同時開催、また、地元紀の川市の「市民講座」と兼ねての共催となりました。3号館アリーナに多くの皆様にお集まりいただきました!
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今回のメニューです。

○人間環境デザイン工学科 谷本道哉准教授
「メタボ・ロコモ予防と運動の効果について:自分の健康は自分でつくる」

テレビでもおなじみの谷本先生。この日は松葉杖姿で「鍛えすぎると突然痛むことがあるんです」とのこと。何事もほどほどに、を冒頭で強調していらっしゃいました。
メタボリックシンドローム予防には、ジョギングなどの持久的運動がいいとされていますが、なかなか習慣にするのは難しいですよね。また、田舎の人ほど車を使うので歩かないそうです。日ごろから活動的になることでもリスクを低減できます。リュックを背負って、しっかり腕振り歩きをしてみましょう。
ロコモティブシンドロームの予防に重要なのは、足腰を鍛えること。加齢とともに足の筋肉が衰えます(サルコペニア)。先生がすすめるスクワットを実践しながら教えていただきました。


○食品安全工学科 江口陽子講師
「食中毒予防のサイエンス」

最近、食中毒のニュースをよく耳にします。夏に食中毒が多い、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、冬も食中毒は発生します。夏は細菌性、冬はウイルス性の食中毒が多いそうです。食中毒防止の三原則は「つけない、増やさない、やっつける」。講座では、過去の事例をもとに、どんな菌がどんな原因で食中毒を引き起こしたのかを詳しく解説いただきました。ちなみに最近よく聞く「腸管出血性大腸菌(O157など)は、100個程度の少量の菌数で発症し、二次感染にも十分に気を付けなければならない食中毒菌です。
江口先生は、食品の安全性を向上させる衛生管理手法としての国際標準「HACCP」についても触れ、日本でも導入の動きが拡がってきている、と締めくくりました。

紀の川市の広報誌を見てご参加いただいた40代の女性は「友人と来ました。谷本先生のスクワット、やってみようかな・・・」と話していました。
また、岩出市からご参加の30代の女性は「加熱だけで死なない菌もいるんですね〜!」と驚いた様子でした。
次回の公開講座は、9月23日、和歌山県橋本市です!
10月22日には、海南市の先端技術総合研究所で「サイエンスツアー」もありますよ〜^
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2017年07月15日

平成29年度公開講座 第4回神戸市

セミの声が元気なこの頃、いかがお過ごしですか?
「BOST Science Café」今回は、兵庫県神戸市で開催しました。
暑い中、たくさんのみなさまにお集まりいただきました。
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今回のメニューです。

○人間環境デザイン工学科 山田崇史助教
「環境デザインのための空間における人間の行動」

山田先生は、人間環境に関わる研究をしています。人口流動、津波避難行動、都市空間・建築空間の利用行動など、研究の一部をご紹介いただきました。
たとえば、津波避難行動では、海水浴場のそばにいるときに津波が発生した場合、周辺の住民・就業者だけではなく、観光客の動きも想定しなくてはなりません。そこで、ある海水浴場の訪問者に「津波から逃げるとき、どの施設に避難しますか?」という質問をしました。海水浴場にいるとして、そこから近いが規模の小さい施設A、Aより海に近いが距離が近く規模の大きい施設B、距離は遠いが内陸寄りで規模の大きい施設Cを選んでもらい、どこに逃げる人が多いのかを調べ、推定避難者数と混雑率を算出します。どこがどの程度混雑するのか、また今後津波避難施設を建てる際の参考にも活かされそうです。


○先端技術総合研究所 米澤康滋教授
「たんぱく質の動きと役割を探求する生命分子のコンピュータシミュレーション」

たんぱく質は、20種類のアミノ酸からできた長いひも状のかたちをしています。組み合わせ・役割によってかたちが変わります。
米澤先生は、身近なたんぱく質をいくつか教えてくださいました。
たとえば、体を作る「コラーゲン」や、体に酸素を運ぶ「ヘモグロビンとミオグロビン」、糖尿病の治療に使われる「インスリン」、風邪薬に入っている「リゾチーム」、さらに、蛍の光をつくる「ルシフェラーゼ」というのもたんぱく質なのだそうですよ。
昔は知られていませんでしたが、現在ではたんぱく質の形を知るためのX線や分光学を使った実験技術が進歩し、多くのたんぱく質のかたちがわかってきました。そして、コンピュータでたんぱく質の動きを「見る」「調べる」研究も進んでいます。こうした研究が創薬にも役立っているとのことです。

ご参加いただいた50代の女性は「歯科医をしています。新薬がどうやってできるのか知りたいと思っていたので、興味深いお話でした。」と話していました。
そして、垂水区からお越しの30歳と26歳の姉弟は「津波避難行動のデータは、今後の地震に備えて活かしてほしいです」とのことでした。

さて、オープンキャンパスがまもなく、7月30日と8月27日に開かれます。
そして次回のBOST Science Caféは、8月27日のオープンキャンパスと同時開催です。
ぜひ、学内の雰囲気を見にいらしてくださいね。
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